ただつらつらと日記が書かれていくようです。

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パーソナルワイヤレスルータはNTTの秘密兵器か。

週刊ダイヤモンドがこんな記事「無線ネットワーク間を波乗り NTT陣営の隠れた秘密兵器」を載せていた。

うーむ、まぁ、個人的にはちょっと微妙な感じがするけどなぁ…。

要するに、NTT-BPが無線LANとHSDPA網を適宜使い分けられる無線LANルータを開発したってことらしい。無線LANルーターというと、インターネット側は有線で、イントラネット側は無線みたいな製品が多い中、インターネット側は無線(無線LAN/HSDPA)、イントラネット側も無線で接続されるってところが新しいようだ。

仮に、パーソナルワイヤレスルーター(=1人1台的なイメージ)だとすると、正直、無線LANは要らないんじゃないか…と。単純に1人に1台、HSDPA端末だけあればいいだろうし、HSDPAが使えないところでは、普通の3G網に繋がってもらっていいわけだし。それだけで、無線LAN網は十分に代替できるような気がする。それに、モバイルしてるときには、ある程度、帯域は諦めてる人が多いだろうし。

…と穿った見方をすると、HSDPA端末に、なんとか無線LAN機能をねじ込みたくて、ルーター機能を内蔵したというのが顛末ではないだろうか。NTT-BPからすれば、自社インフラの無線LAN網の利用機会を上げられる製品になるだろうけれど、一方、例えば、DoCoMoからすればHSDPAのトラフィックが無線LAN網に逃げてるわけで、おいしいとは言えないんじゃないか。

 過去7年間、ずっと赤字だが、今ではNTT西日本、NTTドコモ、NTTコミュニケーションズも株主に加わる。すなわち、これはNTT陣営の隠れた“秘密兵器”なのである。

NTT事業会社がこぞってNTT-BPの株主になっているのって、まったく別の背景がありそうな気がするんだけど、違うのかなぁ。

例えば、NTT東日本の「フレッツスポット」、NTTDoCoMoの「MZone」など、各NTT事業会社が自由に作っちゃった無線LAN網は、各会社がそれぞれにがんばっても、広域をカバーする「面」にはなりづらい…と。だから、その辺のインフラ部分をNTT-BPに集めて、1つのインフラとして「面」がカバーできる状態にしつつ、各事業会社が、そのインフラを使って、それぞれ無線LANサービスを提供できるようにするために、各事業者が集まってNTT-BPに出資してインフラを委譲するってことをやったんじゃなかったかと。

…今回の「パーソナルワイヤレスルータ」は、週刊ダイヤモンドの記事が言うような「NTTグループの秘密兵器」とはほど遠くて、実態はWiMAXやHSDPA、LTEなどの登場で、既存の無線LAN網の資産価値を失いつつあるNTT-BPの悪あがき…のような気がしないでもないけどなぁ(汗)

国内最高益のNTTグループの春闘が終わったらしい。

トヨタが世界的な不景気のあおりをくらったおかげで、国内最高益となったNTTグループの春闘が終わったらしい。

【春闘】NTTは前年水準で妥結(http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090319/biz0903191346004-n1.htm)より引用:

NTTグループは19日、今春闘の年間一時金(ボーナス)交渉で各社とも前年実績と同じ水準で妥結した。NTTドコモ、NTTデータ、NTTコミュニケーションズの労働組合は3000円の賃金改善を要求したが、ゼロ回答だった。

 年間一時金は、NTT東日本、西日本など5社が132万2000円(40歳モデル)。ドコモは188万2000円程度で、NTTデータは183万4000円。NTTは「厳しい財務状況や経営環境の中でぎりぎりの判断」(広報室)と説明している。

 今春闘では組合側が2年連続で賃上げの統一要求を見送り、業績好調な3社だけが要求した。

ドコモ、データ、コミュニケーションズのベースアップを見送ったのは、NTTグループとして足並みを揃えようってことなんだろうなぁと想像。DoCoMoやデータって、NTTの看板を背負わなくてもお仕事ができそうなんじゃないかなぁとか思ったりするわけで、そういう視点から眺めると、グループで何かを揃えてしまおうとする施策って、例えば、DoCoMoのロゴからNTTが取れかけてる(とれそうで取れてないところがおもしろいような気がするんだけど)ように、グループ内の遠心力となって働きはしないのだろうか。

…とはいえ、ボーナスできれいに差が付いてるから、ま、いっかってことなのかもしれず(笑)